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先生、駄目ですっ……

第20章 カテキョとお嬢様 最終章

「先生との赤ちゃん……出来たかなぁ?」

にまーっとした笑顔で悠希は下腹部を擦る。

その表情はまだ母という強さを感じさせるには遠く及ばない幼いものだった。

「そうだね……赤ちゃん……出来るといいね……」

けどそんなことをからかったりせず、悠希の手の上に手を置いて一緒に撫でてあげる。

「先生に似て頭の良い子だといいな……」

「悠希に似て美人の方がいいな」

「えー? この子は男の子ですよ?」

「なんで断定的なんだよ?」

「母親の勘、てやつ?」

子供じみた顔をして人差し指をくいっと天に向ける悠希。

そのすべてが愛しかった。

俺はとっさに悠希を抱き締める。

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