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LAST SMILE

第5章 リストバンド











最近何もいってこないと思ったら!!


祐兎、前より面倒くさくなったかもしれない。




「おら、そこ違ってるぞ」


「ちゃんと当てろや。下手くそ」


「お前、それでも真面目にやってんのかよ!?」




なんか・・・。
イライラしてる。


あの違和感を感じた日から1週間。


祐兎は前みたいにからかってくるでもなく、
かといって、静かになるわけでもなくて、


ただひたすら、
何かあたしに非を見つけては怒り出す。


別にいいけどさ、
なんかテンションの違いっていうの?
ついていけない。



「ごめん」


「ごめんじゃねぇよ。ちゃんとやれ。ぼけ」


「・・・・・・」



だからあたしも何もいわないことにした。



だって、ここであたしが何か言ったら、
なんかもっと悪化しそうだったから・・・。



「モッチー、どうしたんだよ。
 今のとこ、そんなに気にならないだろ」


武田くんがいった。


フォローしてくれてありがたいけど、
でも今の祐兎には・・・。



「うっせぇ。妥協すんな。そんなんすっから
 こいつがいつまでも上手くならねぇんだよ」


そう吼える祐兎は、煙草を取り出してぴたっと止まった。


あたしと視線があう。


そうすると、軽く舌打ちをして部屋を出て行く。


この繰り返し。



「ごめんね。REI。あいつ、なんか機嫌悪くて」


「別にいい。あたし、あの人のこと嫌いだし」


「そんなこといわないで。仲良くしようよ」




武田くんが必死に宥める。


それまで黙ってみていた亜貴がすっと立ち上がって、
あたしのほうに近付いた。



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