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二人の未知〜X'mas短編

第1章 エピローグ


トオルは細長い箱の入った小さめの紙袋を手にし、プリンと小さなデコレのケーキを買いに行った



奈美のマンションまで来ると下から部屋の明かりを確認する‥


‥電気がついてるってことは部屋にいるな‥


トオルは奈美の部屋の前まで来ると大きな深呼吸をひとつした




‥ふぅーーーっ! よしっ

ガラにもなく緊張する‥


部屋には居たとしても‥
もし、一人じゃなかったら‥‥


そんな思いが頭をよぎる‥


トオルは部屋の様子を伺うように冷たいドアに耳を寄せた

‥男の声らしいのは聞こえないよな‥‥‥


そんなことを考えているとドアがいきなりガチャと開く──


──ゴツッ!!‥

「痛っ…」


「──っ!?…な、誰?」


開いたドアの隙間から奈美が顔を覗かせた‥


「トオル!? 何してんの!?」


トオルはいきなり開いたドアで頭を打っていた


「‥‥い、いやちょっと…

近くまで来たからっ…」


突然のことに、心の準備が出来ていなかったトオルは慌てふためきながら奈美に言った


「‥‥そう…なんか玄関口でガサガサ音がするから、なんだろうと思った…」

奈美はそう言いながらトオルが手にしている袋に目をやった

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