I'll be with you.
第2章 その後のみんな
カナと光輝君がmina、minaと騒いでるうちに外はもう暗くなりはじめていることに気付いた。
『あ!!心君にご飯作らなきゃ!!!』
慌てて時計を見ると既に7時を過ぎていて私は急いで荷物をまとめて階段を駆け降りた。
もしかしたら、もう心君帰ってきちゃってるかも…!
急いで靴を履いていると、
ピンポーン……
家のチャイムが鳴って、お母さんがリビングからパタパタと小走りで玄関に来た。
私が出るからいいのに……
だけど、お母さんは私が見えてないのか上機嫌で玄関の扉を開けた。
『あら〜!!いらっしゃい!』
「こんばんは。
優を迎えに来ました」
……迎えに来てくれた…?
心君の思いがけない行動に一気に血の巡りが早くなるのがわかった。
心君は靴を履こうと座っている私に気付いてニカッと笑ってみせた。
「靴履けた?」
『う、うん』
私が立ち上がって心君の所へ行くと、心君は私の背中を支えてお母さんに一礼した。
「10時までには送り届けます。
毎日すいません」
そう言って、静かに玄関を閉めた。