I'll be with you.
第12章 SHIN
みんなに急かされながら出掛ける準備を進めていると、未来ちゃんが私の横でメイクポーチを出した。
『メイクは私にやらせて。
心に見せ付けてやるんだから』
『……心君に見せ付ける?』
『私が優ちゃんをminaより可愛くしてみせるんだから!』
そう言って、私の顔を持ち上げた未来ちゃんは手際よくメイクをしていく。
目を閉じていてみんなの様子はわからないけど、光輝君が終始騒いでいたことだけはわかる。
『よし!できた!!』
未来ちゃんがそう言ったと同時に全員の携帯が鳴った。
「来たって。行こ」
光輝君がいつになく冷静に言うので私達はうんと頷いて家を出た。