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I'll be with you.

第2章 その後のみんな

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「おい、コウ…。説明しろ」


「え〜と…ちょっと忘れちゃったな〜」


「今年、あいつが刑務所から出てくるって言ったよな?」


「えー?そうだっけー?」


「お前、海に沈めるぞ」



心君は運転しながらバックミラー越しに光輝君と軽く口喧嘩。


カナは欠伸をしながら二人の言い合いを黙って聞いていた。




「本当にあいつは出てこないんだな?

絶対だな?」



心君は光輝君をミラー越しで睨み付けると光輝君はいつものお日様スマイル。



「あれだけ完璧な証拠を提出したのに不十分なわけねーだろ!バーカ!」



光輝君は心君に向かって高笑いをすると心君は車を止めて、ハンドルにドンッと額を押し付けた。




「〜〜〜よかった……!」




「心がどれだけの決意でイギリスに行ったかわかってたからこそ、

こう言うしかなかったんだ。

俺達がいくらお前を呼んだって来てはくれなかっただろうし。

優の名前出さないと帰ってこないだろ?」




黙っていたカナが運転席と助手席の間から顔を出して心君の肩を叩いた。



「何年お前といたと思ってんだよ。

心の考えなんてお見通しだ」



すると、心君はハンドルから頭を離してふと私を見た。




「……結果、帰ってきてよかった。」




心君は私を見て優しく微笑んだ後、助手席にいた私の頬に触れた。




「カナ、コウ」




心君は後ろにいた二人を見ながら極上の笑顔で笑った。






「2年間も優のこと支えてくれてありがとうな。


これからも、優をよろしく」




カナと光輝君は、そんな心君の肩を拳で軽く叩いた。






「「当たり前!!」」






私には、彼等がいる。





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