I'll be with you.
第2章 その後のみんな
「今日散々いたのにまだ遊び足りないんだな」
心君は開けたドアを閉めてまたボタンを押した。
また、オレンジ色の明かりが点滅したのを確認して心君は私に一歩ずつ近付いてくる。
「行こう。海」
心君は私の手を握って海へと歩き出す。
海が近付いてくるにつれて、
ただ握っていただけの手が
次第に絡み合って、指と指の隙間が空かないくらい
ギュッとキツく握り合った。
「懐かし。
優と夜の海に来るの2回目だな」
『そうだね。
あの頃は、私よりちょっと大きいくらいだったのに』
心君も、もう19歳になるんだね…
「いろいろあったな…」
そう呟いた心君横顔は
とっても清々しかった
『心君、あの人が出てくるんだってね……』
私の言葉に私の手を握る心君の手に力が入った。
ふっ……面白い……
心君何も知らないんだ……っ!!
これは使えるかも……!!
「……証拠不十分って聞いた…
ごめん…」
光輝君そんなこと言ったのか〜
なかなかやるじゃん!
ヤバい……っ!!
笑いこらえなきゃ……!!
「優?」
『……っ』
心君は繋いでいた手を離して私の体を引き寄せた。
心君の腕の中で震えながら笑いを堪えている私…
「大丈夫だから」
心君の腕にギュッと力が入った。
「俺は優を守るために日本に帰ってきたんだ。
絶対優を守るから」
私って幸せ者だなぁ……
でも……
『もう無理!!限界っ!!!』