無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

『心達と、離れちゃったわね……

時間取らせてしまったお詫びに目的地まで送らせて！』



『え!?そんなそんな！

とか言いつつ、お願いします！！』



『……あなた意外と面白い事言うのね…！』




車に乗り込んで、医大までの道のりの間に連絡先を交換。


滅多に人には連絡先を渡さない主義の私だけど、


優さんとはもっと仲良くなりたいと思った……




『そーいえば、minaはどうして私達の大学に？

何か用があったの？』



あ！そーいえば！



『お金を借りたんだけど、

誰に借りたかわからないのよ……

心の知り合いなのはわかってるんだけど……』


『お、お金を……!? それは大変だ……』



うーん……と、悩んでいる優さんは携帯のアルバムを開いた。



『この中にいますか……？』



そう言って見せてくれたプリクラ




……ん？





『アーーー！！！この人！！！』



『え!? どれ!?』


『この人よ！！！』




この可愛い顔!!



間違いない！




『この人に借りたの！！』



車の中で２人で大声を出してはしゃいでいると、もう目の前には医大が見えていた。




『カナにお金を貸せる財力があったなんて……!!

信じられない……！』



『とにかく！お金を返さなきゃ……』





外を見ると医大の前で誰かを待っている


心とお金とイケメン……




イエス チャンス！！




私がドアを開けたその瞬間───










『カナくん……ッ！』






肩までの髪を揺らしながら、



その女性はお金に抱き着いた