I'll be with you.
第15章 元カノ
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*カナside*
『ねぇ〜、カナくん』
「……なに?」
隣を歩く亜美がいつものように話を始める。
ヒールの音をカツカツ鳴らしながら亜美は俺の顔を見ながら歩いた。
『……カナくんはどうして今の大学へ進学したの…?』
「え…?なんでそんなこと聞く?」
明らかに暗い顔をして、俺から目を逸らす亜美のあからさまな行動に嫌気がさす。
『……また、心くんを追いかけたのかなって…………』
「違うよ。たまたま同じだったんだ。
入学するまでいるのも知らなかったし」
『……よかった。
ならもう、カナくんは何処にもいかないね……
心くんのところにも行かないよね……?』
本当なら俺を恨むべきなんだ……
心ではなく、俺を……
『……心くんはズルいよ…。
一人だけ幸せになって、みんなを連れて行って……
────そのせいで…………』
「心は悪くない。
俺が勝手についていったんだ。
それ以上、心のこと悪く言うなら
……俺は絶対に亜美を許さない」
亜美の気持ちを知りながら
その気持ちを踏みにじったのは俺。
怒りの矛先は俺に向けるべきなんだ……
『…………やっぱり、
……心くんはズルいよ…………』
「亜美」
俺は言うのをやめようとしない亜美を睨み付けた。
もう何も言えないように。
2度と心を軽蔑させないように……
『ごめんね!言い過ぎちゃったね』
そう言いながら、右手で左手首を摩る亜美にこれ以上ないほどの恐怖を感じた。
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*カナside*
『ねぇ〜、カナくん』
「……なに?」
隣を歩く亜美がいつものように話を始める。
ヒールの音をカツカツ鳴らしながら亜美は俺の顔を見ながら歩いた。
『……カナくんはどうして今の大学へ進学したの…?』
「え…?なんでそんなこと聞く?」
明らかに暗い顔をして、俺から目を逸らす亜美のあからさまな行動に嫌気がさす。
『……また、心くんを追いかけたのかなって…………』
「違うよ。たまたま同じだったんだ。
入学するまでいるのも知らなかったし」
『……よかった。
ならもう、カナくんは何処にもいかないね……
心くんのところにも行かないよね……?』
本当なら俺を恨むべきなんだ……
心ではなく、俺を……
『……心くんはズルいよ…。
一人だけ幸せになって、みんなを連れて行って……
────そのせいで…………』
「心は悪くない。
俺が勝手についていったんだ。
それ以上、心のこと悪く言うなら
……俺は絶対に亜美を許さない」
亜美の気持ちを知りながら
その気持ちを踏みにじったのは俺。
怒りの矛先は俺に向けるべきなんだ……
『…………やっぱり、
……心くんはズルいよ…………』
「亜美」
俺は言うのをやめようとしない亜美を睨み付けた。
もう何も言えないように。
2度と心を軽蔑させないように……
『ごめんね!言い過ぎちゃったね』
そう言いながら、右手で左手首を摩る亜美にこれ以上ないほどの恐怖を感じた。