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I'll be with you.

第15章 元カノ







『お願いだから……


ちゃんと笑ってよ……!』





自分でも1度しか会ったことがない人に



会話という会話をさっき初めてした相手に



こんなボロボロになって泣いて叫んで……



自分でも何してんだろって頭では思ってるの。



それでも、あなたの笑顔はまだまだ輝けるって根拠が私にはあるの……









「…………意味わかんねーよ




全然わかんねーよ……




なんで陽が泣かなきゃいけないんだよ……」






私の頬に触れた冷たい指




長い指が私から溢れてくるモノを拭った。








「……陽が笑って」







そう言った奏斗から



私と同じモノが静かに頬を伝った。





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