I'll be with you.
第17章 2度目の恋
雨の匂いと、微かに奏斗の香水の匂い……
比べるとこんなにも身長差があったことにやっと気付いた。
私の背中に回された腕にギュッと力が入った。
「……ありがとう」
耳の後ろで微かに聞こえた奏斗の聞いたことないくらいの低い声。
可愛い顔をしていてもやっぱり男なんだと再認識させられた。
『お礼なんて……
私なんもしてないわよ!』
「……っと早く…」
『え?』
「……もっと早く…
陽に出会いたかった……」
その言葉に、私の中の感情が一気に溢れ出した。