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I'll be with you.

第20章 キミ想い

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*陽side*



心との通話が終わり、やっと周りの音が少しづつだけど聞こえてくる。


さっきまで、ヘッドフォンでもつけて大音量で音楽を聴いてたの?と、疑いたくなるくらい部屋の外はガヤガヤと騒然としていた。


こんな中、私ったらあんな泣きじゃくっていたなんて……



外に聞こえてないでしょうね……?




『…こんなんじゃダメよ…私……』




全然、” mina ”らしくないわよね。




『陽!!

いつまで撮影時間延ばすつもりなの!?

カメラマンさんもみんなあなたを────』



『もう大丈夫だから!!

今行くわ!!』




どんな時でも、強気でめげないのが私でしょ。




【世界中がお前の活躍に期待し、

” 星澤 陽 ”を……

” mina ”を待ってる】




無名時代から同じラインに立ち、共に刺激し合いながら上を目指してきた私達の絆は普通の友達なんかじゃない。


それ以上の大切な存在。


私とは違う目標を持ち、夢を持ち、こころに深い傷を負っていた彼の背中には背負いきれないほどのモノ。


それでも、彼は自分を見失うことはなかった。


だからかな……


心が言うこと、全部何とかなる気がするんだ。


心が言うなら大丈夫


心なら何とかしてくれる


心ならあの人を守ってくれる


今まであなたが起こしてきた奇跡は偶然なんかじゃない。


あなたがしっかり自分で掴みとった宝よ。



周りの人を魅了する彼。


私が初めて恋をした相手であり、最大のライバル


周りに人が集まり、皆が彼を信頼する


私もその一人だった。


目も開けれないほど眩しい光を放つ彼は


みんなを照らす優しい光。


今でもあなたに出逢えたことに後悔なんてしてない。


そのおかげで、今私がやるべきことを見失わずにいられたんだから。





そんな心に




私からのお願いがあるの……





それはね─────……






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