I'll be with you.
第20章 キミ想い
携帯を耳に当てた心君は、目を閉じてひと呼吸おくと静かに優しく話し出した。
「陽、泣くな。
お前は誰もが認める ” mina ” だ。
minaが今まで築いてきた信頼を簡単に棒に振るな」
『……!』
「陽の今までの頑張りは俺が一番よく知ってる。
今まで同じ舞台で戦ってきた戦友だからな。
お前がどれほどこの仕事にやりがいを感じてるかってこともよくわかってる」
『……』
携帯に向かって語りかける彼は、雑誌で見たときと同じ……
SHINの顔をしていた。
「世界中がお前の活躍に期待し、
” 星澤 陽 ”を……
” mina ”を待ってる」
『……ッ 』
「陽の存在で救われた人がたくさんいる。
俺や優、他にも世界中に陽は笑顔と幸せをくれたんだ」
『……私…』
「お前が1番輝ける場所はそこだよ」
『……ッ!…
…奏斗を支えてあげて……ッ
どうか…ッ どうか奏斗が幸せになれるように……!
こころからの笑顔で…笑えるように……!
奏斗が自分を見失わないように……ッ
私の代わりに奏斗をしっかり見ててね…ッ
…私行ってくるから!
いっぱいいっぱい笑ってみんなを笑顔にするから!』
「ああ。任せとけ
頑張れ
mina!!」