I'll be with you.
第4章 一夜…
私達の荒くなる呼吸と
抑えられなくて漏れた声
バネが軋む歪な音だけが二人だけの部屋に響きわたった。
だけど、突然心君の動きがピタリと止まった。
「まだ怖いんだろ……?」
『…っ怖い……?』
何が怖いの?
朦朧とする頭で考えても
心君の言ってることがわからない
「だって…
……震えてるから」
『あ……』
知らなかった。
私、自分でもわからないうちに……
『……だから今まで…?』
心君が私を抱こうとしないのは、
私の為だったの……?
「やめよ。
無理矢理するようなことはしたくない」
心君は私から体を離した。
今まで心君に触れられていた部分がヒヤッと冷たくなって、
どうしようもない寂しさが私を襲った。
『……心く…ん』
するのをやめようとする心君の首に腕を絡めて、私から初めて心君の口を塞いだ。