I'll be with you.
第5章 プチ旅行
『心君!!
光輝君が心君のことバカって言ったよ!!』
「……そんなにここで降ろされたいか」
「げっ……いや~…その心先輩に言ったんじゃなくて~…」
「ほーう?じゃあ誰に?」
「ハハハ~……優!心に言うなんてセコいぞ!!!」
心がいて、カナがいて、優がいる。
俺にとって、かけがえのない宝物。
どれか一つのためにどれかを捨てる。
どうして、俺は
心のように全てを守れる選択ができないんだ。
一人じゃ何もできないくせにな。
『光輝君!』《 光輝! 》
霞んでは消える懐かしい声。
なぜかいつも、重なって見えるんだ。