I'll be with you.
第7章 約束の花火
「過去にしがみついて離れようとしないんだ。
でも、未来のことを忘れたことなんてないはずだよ」
カナは何かを思い出して吹き出すとお腹をかかえて笑っていた。
『え!?なんなのよ!?気になるでしょ!?』
「だって……!アイツさー!
寝言で
” 未来行くぞーーッ! ”って……プッ……」
どんな夢見てんのよ!と依然笑ったままのカナ
『はい?』
夢に見るくらい私を想ってくれてた……?
私の考えすぎ?
でも、久々に胸が高鳴ったのがわかった。
「お兄ちゃん!お好み焼きのトッピングどうすんだい?」
笑いすぎて目に涙が溜まっているカナ
それでも声を絞り出して、なんでもいいです!と、適当に答えた。
「どうせ、コウも好き嫌いないだろう。
たかがお好み焼きだし」
お好み焼きってことは……
『おじさん!もう1個の方に青のり入れないで!!』
「へいよー!」
私の注文に不思議そうに横で見つめてくるカナに私は優しくお姉さんのように頭を撫でた。
『光輝は青のり嫌いだから入れない方がいい!』
「そうなの!?」
『そうだよ!知らなかったの?』
少しだけ立ち話をしてカナは腕時計を見てあっ!と声をあげた。
「コウ待ってるから行かなきゃ。
……未来もくる?」
その問に、私は首を横に振った。
光輝は覚えてるかな……?
私は覚えてるよ。
『待ってる。ずっと待ってるから』
最後に約束したあの場所で