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夜が明けても傍にいて。

第3章 あなたに抱かれる

乾杯の後、彼から聞くことができたのは
やはり合コンのメンバーだったこと。


合コンよりも大事な“飲み”の用事があったから遅れたこと、それだけだった。


大事な“飲み”って何だろう?


だけど、それよりも気になることは--

名前とか、歳とか?


さっきは私のこと“君”って呼んでたし
この人にしたらそんなのどうだっていいのかな?


そもそも何で合コンに顔を出さないで私を送るなんて言ったんだろう...。


そんなことを思いながら彼を見つめていた。


缶ビールを飲む仕草や煙草を吸う姿
何もかもが絵になっている。


いつの間にビール、4本目を開けたんだろう...




この人彼女とかいないのかな?
いるよね...きっと。


指輪は...していない。

でも、結婚してても外している人は多いから独身なのかすらわからない。


--聞いたら...嫌がるかな?







私は...見惚れ過ぎていた。


目が合うと、彼は煙草の火を消して
灰皿に捨てた。

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