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夜が明けても傍にいて。

第11章 嫉妬×嫉妬

「じゃあどうして愛花さんが課長の携帯に出たりするの?」


「あ?何だそれ。」


課長の眉間の皺が更に深まった。



「電話したんです、課長に会いたくて…。

そしたら愛花さんが出て

慎也とどういう関係?って聞かれました。
もちろん何も言ってません…。」



「愛花の奴…勝手に履歴消しやがったな。」


課長は携帯をチェックしながらそう言った。


「どうして?どうして愛花さんが勝手に出るの?」


「俺にもわからない。

だけど、もう同じようなことはさせないよ。」



---納得、いかない…。




「課長…愛花さんとどこに居たの?

どこに携帯置いてたの?」



「この前の居酒屋だよ。あそこの売上が落ちてるから改善するために最近行くことが多い。


携帯はテーブルに置きっぱなしだったから俺がトイレに行った時にちょうど掛かって来たのかもな。」


「おかしいよ、愛花さん。普通、恋人の携帯にだって勝手に出ないのに。

別れた元彼の電話に勝手に出て、履歴まで消すなんておかしいよ。」


「仕事の電話だと思ったのかもしれないしな。」



「……。」



---どうして愛花さんを庇うの?

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