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夜が明けても傍にいて。

第17章 合鍵

---あれは何なのか…。


私の頭の中は、そればっかりだった。


慎也に抱き締められていても
あたたかい温もりを感じていても


さっき目にしたそれをまた思い出しては色々と考えてしまう。


記載されていた依頼年月日が、
私と慎也が出逢う前だったことは明かで


居酒屋で会った時既に
慎也は私のことを知っていたことになる。



---どうして春樹のこと調べたりしたんだろう…。


私が浮気相手?



愛花さんと春樹が付き合っていた時期と、私と春樹が付き合っていた時期が重なってるってこと?


慎也は…愛花さんのためにそれを調べた?


例えばそうだとして...調べてどうするつもりだったの?



それとも、既に春樹に何かしたの?






“憎くて…たまらない。”


慎也は春樹のことをそう言っていた。






ねぇ慎也…



私に話してないことあるよね?



いつか...話したいって...


そう思ってくれてる?






慎也の寝息を聞きながら不安な夜を過ごした。

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