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夜が明けても傍にいて。

第19章 涙のbirthday

慎也の最初の一言を待っていた。


その一言が



怖くて



怖くて



目を瞑った…。





---そして



慎也の優しくて大きな右手が私の頬に添えられた。




「莉菜…、目を開けて?」


言われた通りに目を開けると、私を見つめる慎也はとても悲しくも切なくも見えるような表情をしていた。




「莉菜は…悪くない。



俺が...悪いんだ。



一人でずっと苦しんでたんだろ?」



予想外の優しい言葉に…身体の力が抜けていく…。





「今まで黙ってて…悪かった。


全部話すから、聞いてくれるか?」




私はゆっくりと頷いた。

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