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夜が明けても傍にいて。

第19章 涙のbirthday

慎也は私の部屋に入ってくるなり、玄関で私を抱き締めた。



私の好きな…匂い。




慎也はゆっくり身体を離し、私の顔を見た。



「莉菜?今何を考えてるんだ?」


「…。」




「全部、吐き出せ。どんなことでもいい。


お前…言いたいことを我満してるのがバレバレなんだよっ。」



「っ…。」



「どうしてこんなに溜め込むまで俺に言わないんだよ。

俺はそんなに信用無いか?」




---信じて...た。



信じ…たい。




本当は---別れたくなんかないっ。






「---ごめんなさい…。」


「あ?」


「見ちゃったの…。」


「見ちゃったって…何をだ?」













「浮気調査の...報告書…。」






慎也の表情が、一変した。

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