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夜が明けても傍にいて。

第20章 “北崎課長”と“宮西”。

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慎也のタバコを握りしめたまま泣き疲れて眠ってしまった。


今日が休みだったらどれ程良かっただろう。


私はそう思いながらタバコを通勤用バッグに入れた。



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「ねぇ莉菜、数日おきに目を泣き腫らして来るの止めてくれない?」


「...ごめん…。」


「別に謝らなくてもいいけどさ。」



何かを悟っているのか、今朝の美穂は優しい。



「月下愛花、今日で終わりじゃん。」


「……うん…。」




「...全く、アンタって子は…。」



けじめはつけたけど、やっぱり二人の親しい姿は見たくない。


だから……愛花さんが明日から本社に戻る、

それだけは救われたかも。



オフィスに入ると既に……
北崎課長は出勤していた。


パソコンに向けられているその目が心なしか、腫れていように見えるのは気のせいだろうか…。



「「おはようございます。」」


美穂と二人で既に仕事をしている課長含め数人に挨拶をした。


私が自分の椅子に座ろうとした時--




「宮西、ちょっと。」



私の方は一切見ていないけれど、確かに北崎課長が私を呼んだのだった。







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