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夜が明けても傍にいて。

第4章 あなたの名前と私の名前

---だけど、そうは言えないから。

「私もまだわからないけど
悪い人じゃないと思う。」


そうであってほしいという私の願いだ。


「俺もそう思う。だってあの若さで本社に認められて課長になるって凄いことだろ?並大抵の努力じゃなれねーよ。」


「幸太、課長の年知ってるの?」


「俺は27って聞いたけど。」


「27!?」


---私の4つ上だったんだ...。

4つしか違わないのにあのできる感じは何なんだろう。


「あんな性格なら一生結婚できないでしょ。」


「もう、してるだろ...」


「してるのかなぁ...。」


美穂、幸太、私の順で勝手に想像し呟く。


------でも、


私が彼に電話を掛けて行けないって言われたことは一度も無い。


忙しいはずなのに必ず遅くなっても来てくれて、私を抱いてくれた...。






同じ職場の上司と部下になった今
これからも私を抱いてくれるだろうか...。


もう終わりにしようって言われないかな...。


前回会えたのがちょうど一週間前。
今夜あたり電話しようと思っていたのに



電話をするのが


怖い。



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