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夜が明けても傍にいて。

第4章 あなたの名前と私の名前

休憩が終わり仕事を再開した。


なんて集中力の無い一日なんだろう。
北崎課長を盗み見しながらボーッとしてしまっていた。



「宮西、ちょっと来い!!」


---え?

「宮西!聞こえないのか?!」


「あ、はい、今行きます!」


キツい口調で私を呼んだのは北崎課長だった。
緊張しながら課長の前に立つ。


「お前、何しに来てる?」

---何しにって...


「ろくに仕事もしないで何してるって聞いてるんだ!」


「---すみません...。」

課長のことを考えてましたなんて言い訳にもならない。


「やる気の無い奴は支払う給料の無駄だ。辞めてくれて構わない。」

パソコンの画面に目線を向けたまま私のことは一切見なかった。


「申し訳ありませんでした。」

私は頭を下げフロアを出た。




初めて名字だけど名前を呼んでもらった。
初めて呼んでくれたのに...。


課長の言うことは最もだ。
ちゃんと仕事しなくっちゃ。




この涙が止まったら...戻ろう。


非常階段で気持ちを落ち着かせていると扉が開いた。




「莉菜ちゃん、見っけ。」

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