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夜が明けても傍にいて。

第25章 溺愛の症状。

………………………………。


ふぅー…。



---コン、コン…。


「お父さん?入るよ?」


私は……寝室の戸を開けた。



普段お父さんは、寝る時以外寝室に居ることなんて無い。


お父さんは……何をする訳でも無く自分のベッドに仰向けになって目を閉じていた。




私は悟ったんだ。


お父さんは連れて来いなんて言ったけど
あれはきっと表向きの言葉。


可愛い強がりの言葉だ…。




「お父さん?ただいま…。」



「お、りーちゃんお帰り。

いつの間にか寝ちゃってたんだな…。」



ムクッと身体を起こしたお父さんの隣に
私はそっと座った。






「お父さん…。」


「ん?」


「私、お父さんのこと大好きだよ。」


「何だ?急に…。」


「お父さんには沢山感謝してる…。」


「…。」




「私が大好きな人、もう一人連れて来たから会ってくれる?」


「…。」




「お父さんにはお母さんが居るように
私も自分が愛してるって思う人と結婚して


子どもを生んで


うちみたいな幸せな家庭をつくりたい…。」

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