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夜が明けても傍にいて。

第29章 二人の未来

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目が覚めると今朝も枕元は涙で濡れていた。



あれから毎晩ハナを抱きながら少しは眠れているけれど


夜が明ける度に慎也は今日も弥生さんと一緒に朝を迎えたんだと思い知らされて


胸が張り裂けそうだ…。





慎也…



会いたくて会いたくて




苦しいよ…。





大丈夫だから心配しないでなんて強がったけど…





大丈夫なんかじゃない。







早く、帰って来て…。








身体も心も限界に近付いていた。



ハナが傍に居てくれたから気を張って私は頑張って来れたのかもしれない。


ベッドから起き上がろうとした時、少し目眩がした…。


そういえば最近あまり食べてなかったかも…。


今日も会社に行かなきゃいけないのに…。






あれから毎朝自分に言い聞かせて来たこと。


今日も…頑張らなきゃ。


慎也が帰って来るかもしれない。






だけど、今日は頭が朦朧としてハナの姿がボヤけて見える。





私…また泣いてるのかな…。













私はそのまま意識を失った。


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