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夜が明けても傍にいて。

第6章 近くに居たい。傍にいたい。

昨日は一睡もできなかった。


“大事にしてもらえよ。”


どこから話を聞いていたのかわからないけど
私が幸太のことを好きだって勘違いしてる?




“気分じゃ無くなった...”


無くなる前は
気分だったってこと?



課長の考えていることは全然わからないけど
少しでも良い方向に考えていないと

胸が苦しくて押し潰されそう...。



初めて電話越しじゃなく
目の前のあなたに抱いてと言ったのに

初めて拒まれる結果となってしまった。


素直になればなる程あなたを失いそうで


次、拒まれたら...と思うと

私はもう、
何も言えないかもしれない。



勇気を使い果たしてしまったかも...。




“好き”って言えないまま

私達は終わってしまうのかな...?



「はぁ~~~~~~~~~~~~。」



盛大な溜め息をついた。


無意識だったけど、今は仕事中。
周りの社員が一斉にこっちを見た。


--すみません...


心の中で呟いてペコっとお辞儀をした。

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