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夜が明けても傍にいて。

第2章 出逢い

彼は途中でタクシーを止めてコンビニに入って行った。


戻って来た彼が持つ袋には缶ビールやチューハイが沢山入っているようだった。


私の家に着くと彼がタクシー代を支払ってくれて当たり前のように降りてきた。


部屋に入ると狭いワンルームの床に彼はドカッと腰を下ろした。


テーブルに飲み物を広げる彼。
私の好きなカシスオレンジまである。


何も言わずにそれを一缶コトッ、と私の目の前に置いてくれた。


「好きなんでしょ?それ。」


---なんで?


「君が話す度にその甘い香りがしてたから。」



--はっ、恥ずかしすぎるっ...。


「とりあえず、乾杯しよっか?」



「--はい。」


彼はビール、私はカシスオレンジ
それぞれの缶を開けて



「「かんぱーい。」」




まだ何も知らない二人の出逢いに乾杯した。

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