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エロいランジェリーの女達

第8章 レモンイエローの女

友美と別れて、また初夏がきた。


一人峠を走る。


青々とした緑は10年前も去年も今も変わらない。


太陽は近く俺の隼を美しく光らせた。


高台のパーキングにバイクを停めて、メットを外しライディングジャケットのジッパーを下げた。


少し額に汗が滲む。


ああ、今年も暑くなりそうだ。


上を見上げると展望台の手摺りが少し見えた。


意外と見えるんだな。


俺はあの日を思い出しクスリと笑った。


ちょっと行ってみるか。


誰も知らない山道に一人足を踏み入れた。



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