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はぁーっと盛大にため息を吐く和佳。

「だーかーらー、必死にむぅに話し掛けても素っ気なく返されちゃう女子からの妬みが酷いんだって！」

「……別に何かされた事ないよ？」

「あんた鈍感だからね…」


蘭の友達やクラスメイトも、彼氏が出来ただの好きな人がいるだの、そんな話題は絶えない。

華やかな恋バナとは裏腹に、男子と仲が良いだけで妬まれる多感な歳頃。


”むぅくんと付き合ってるの？”

”むぅくんの事、好きなの？”


ひと気の少ない場所に呼び出されては、いく度となく聞かれた言葉を蘭は思い出していた。



「……今のまま仲良しでいたいって……ダメなのかな？」

呟いた蘭の言葉に、和佳の眉間にグッと皺が寄る。

「私はね、男女の友情は成立しないと思う派だよ」

いつか誰かにもそう言われた気がする。