
地下病棟の秘密
第12章 本当の気持ち
涼「名残惜しいけど患者さんが待ってる
からそろそろ行かなきゃ…」
絢子「梨華ちゃん?」
涼「うん…」
絢子「わかってる、梨華ちゃんは今まだ
精神的に不安定だから側にいてあげない
とね」
涼「ありがとう…」
絢子「うんっ、ンッ、ンンッ…」
涼「また後で」
絢子「後、でね…」
別れのキスをし
梨華の病室へ向かった涼
気にならないと言えば嘘になるけど
でも今は
不思議と平気だった
涼と話して想いがちゃんと伝わったから
だから今は…
絢子「…大丈夫、だよね」
大丈夫と自分に言い聞かせるようにし
絢子も仕事に戻った
だけど…
絢子「…!?」
看護師「橋本絢子さん」
絢子「…あなたは」
看護師「私の事、覚えてるわよね」
絢子「…」
絢子の前に現れた看護師
一緒に仕事をした事はなかったが
絢子は彼女の事をはっきりと覚えていた
何故なら彼女は…
看護師「人の男、寝取っておいて忘れた
とは言わせないわよ」
絢子「…」
