
地下病棟の秘密
第20章 過去のトラウマ
絢子「…」
祐樹「絢子さん、おはよう」
絢子「えっ!!あ、おはようございます
おはようございます」
祐樹「大丈夫?」
絢子「だ、大丈夫、大丈夫…」
祐樹「…」
絢子「はははは」
気づかれたくなくて
その場から去ろうとした絢子
だけど…
絢子「はは、痛っ!!あ、すいま…」
涼「…」
絢子「…せん」
祐樹「兄さん、おはよう」
涼「おはよう」
絢子「…」
今確実に目が合った
それなのに涼は絢子を無視した
無視は言い過ぎかもしれなかったがでも
絢子を見る
涼の目は冷たく
すごい距離感を感じた
祐樹「兄さん、あのさ」
涼「悪い、今急いでるんだ、話しなら後
で聞くから」
祐樹「わかった」
涼「…それじゃあ」
絢子「…」
祐樹「絢子さん?」
絢子「えっ」
祐樹「兄さんと喧嘩でもした?」
絢子「あ…えっと…」
祐樹「そうだよね、俺なんかじゃ頼りに
ならないか…」
絢子「違うの、そうじゃなくて…」
祐樹「何」
絢子「あの…実はね…」
