
地下病棟の秘密
第21章 支え
祐樹「短い間でしたけどお世話になりま
した」
主任「大変だと思うけど頑張ってね」
祐樹「はいっ」
絢子「…」
今日をもって
祐樹はこの病院を辞める
祐樹が病院を辞めパティシエになる事を
院長でもある父親は最後まで
反対していたが
祐樹は
夢を叶える為
絶縁覚悟で病院を辞めた
絢子「…」
祐樹「絢子さん」
絢子「?」
祐樹「後でちょっと話せる?」
絢子「えっと…はいっ」
祐樹「…」
お昼休み
絢子は祐樹と中庭にいた
最近は雪雄のせいで自由もなく
仕事以外で誰かと会話するのは久しぶり
だった
祐樹「絢子さん」
絢子「何」
祐樹「ちゃんと食べてる?」
絢子「食べてるよ」
祐樹「その割りにはずいぶん痩せてるし
顔色も良くないよ、看護師は体力勝負な
んだから」
絢子「わかってる」
祐樹「…」
