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地下病棟の秘密

第21章 支え



絢子「でも本当に大丈夫だから」

祐樹「…」

絢子「早く食べよう」

祐樹「…うん」


祐樹は気づいていた
絢子が無理して元気に振る舞ってる事を
だけど涼との事で悩んでると思い
詳しくは
聞けなかった


絢子「そろそろ戻らなきゃ…」

祐樹「絢子さん」

絢子「?」

祐樹「何か困った事があったら遠慮なく
言ってよ、だって俺達…」

絢子「…」

祐樹「俺達、友達だろう?色々あったけ
ど…」

絢子「…うんっ、ありがとう」

祐樹「…」


絢子に対し
未練がないと言えば嘘になる
だけど祐樹は一人の男性としてではなく
友人として
絢子を支えていく
力になる決心をしていた


絢子「…」


だけど絢子が祐樹に頼る事はなかった
祐樹だからじゃない
こんな事
誰にも言えない
誰にも頼る事が出来なかった


普通に考えれば
正常な時なら変だとわかったが
今の絢子は精神的にも追い込まれていて
冷静な判断をする事が
出来なかった


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