地下病棟の秘密
第7章 薬に悩まされ
涼「…」
絢子「天野先生、少しいいですか」
涼「どうぞ」
翌朝
絢子は涼の診察室を訪ねた
理由はもちろん昨日伝えられなかった
ある事を伝える為
だったが…
絢子「お願いがあるんですけど…」
涼「何、移動のお願いなら」
絢子「担当を…天野祐樹さんから担当を
変えてほしいんです」
涼「祐樹と何かあった?」
絢子「別に…そういうわけじゃ…」
涼「…」
絢子「無理ならいいです、お忙しいのに
すいませんでした…」
涼「いいよ、担当変えてあげる」
絢子「本当ですか?」
涼「その代わり…」
絢子「…何」
涼「新しい薬の試験体になってよ」
絢子「試験体!?」
涼「大丈夫、薬剤師の人が作った薬だし
血行を良くする物で害はないから」
絢子「うっ…でも…」
担当の変更は認めてくれた
だけどその代わりに涼が求めてきたのは
薬の試験体
薬剤師が作った薬で
体に害はないと言われても
薬を飲むのにはやはり抵抗があった