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未成熟の誘惑

第2章 caseなつ

「そういうトートロジーは求めてない」



「使い方間違ってます」



「はいはい」



妹は頬を膨らませて、教科書をかばんにしまう。



妹、なつは今年から俺の中学に転入してきた。



極度のブラコンにより、わざわざ別の中学に入学してきた俺を追いかけてきたのだった。



「仕方ないから今日は送ってやる。でもいい加減、お前は彼氏作れ」



「だからー、先輩がかれ……もがもが」



口を塞ぐ。



頭をこんと叩いて教室をでると、なつはちょこちょこついてきた。

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