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未成熟の誘惑

第2章 caseなつ

橋本紡とかいう小説家の作品を、俺は不相応にも読んでいた。



死んだ兄が料理をし続ける物語だ。



妹は三時間で帰ってくる。



遅くなるなら四時間くらいか。



楽観的に待っていた。



いつもならロクヨンでスマブラしてるのに、妹のいない休日は暇だった。



夏子もうちにきて、三人でゲームしてれば、妹は幽霊にならずにすんだのかもしれない。




「寝てばかりいないで、食器洗いしてくれる」



「はぁい」



お手伝いはお手のものだ。

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