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嘘でもいいから

第7章 好きになってごめんね

私はそっと想さんの手を
振りほどくと…自分のスマホを
手に取り想さんに渡した。

戸惑いながらも画面を見つめる
想さんに私は続ける…


「処女ってそんなに特別ですか?
社会人になって…21歳でって…
おかしいですか…?
私はそんなこと無いと思ってます。
でも…なんで私ばっかり
なんでこんなことでこんな思いを…」


「優花ちゃん…ほらまた…」


想さんは私の隣の席に移動すると
私のスマホをテーブルに置き
おしぼりで涙をちょんちょんと
拭いてくれた。

優しい瞳…
その瞳が今までで一番近くで
揺れている。


「想さん…
私、想さんが好きなんです。
もう止められないくらい…
なんで想さんは
優花さんのものなんですか…?」

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