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嘘でもいいから

第7章 好きになってごめんね

そして私は意を決して
想さんから離れようとしたけど…
今度は想さんが
私のことを力強く抱きしめていて
その手はびくともしなかった。

想さんの早い鼓動が聞こえる…


「違うんだ…優花ちゃん…
俺の方なんだ…
俺の方から何度も
優花ちゃんに連絡して…
優花ちゃんを気に掛けて…

俺も優花ちゃんを…

優花ちゃんを好きになってごめん…」


私を好き…?
私の胸に一瞬射した光…でも。


「俺はこの先何があっても
優花ちゃんを
選ぶことはできないのに…」


その光は一瞬で消えた。

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