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嘘でもいいから

第11章 想いの迷宮~想side~

その後、話してみると
優花はやはりこの場所について
ほとんど知識が無くて…

俺はマニュアルを見ながら
初デートをする中学生のように
付け焼き刃の知識をフル活用して
優花を楽しませようと一生懸命だった。


そして優花はパレードを喜ぶと
感じた俺は、用意していた
レジャーシートをパレードルート沿いに
敷いて、そこで軽食を取ることにした。


注意深く様子を見ていたら、
二日酔いではなさそうだが
さほど食欲も無いみたいだし…
ちょうどいいだろう。


「週末はレストランも混んでるからね。
もう予約も取れなくて…
誕生日なのに、ごめんね?」


「私、外で食べるの大好きです!」


俺が何か言うと、相手を気遣った言葉が
明るい笑顔と共にすぐに返ってくる。

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