テキストサイズ

嘘でもいいから

第11章 想いの迷宮~想side~

しばらく歩いた後


「お父さんと一緒にいるみたい…」


突然、優花がそんなことを言い…

取り乱した俺は
持っていたアイスクリームを
落としそうになっていた。


お父さんって…
まぁ、兄貴なんだけど…


「あっ!変なこと言ってごめんなさい…
せめてお兄ちゃんですよね?
あの…想さんおいくつなんですか?」


…ますます際どい会話だ。
もう打ち明けてしまおうか…

でも…
父さんに無断でそんなことはできない。


それから夕暮れの湖縁のベンチで
2人は並んでアイスクリームを食べた。


「あの…父みたいって言ったのには
理由があって…
聞いてもらっていいですか?」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ