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嘘でもいいから

第12章 好きになってごめんね〜想side

今から兄だと言ったら…
優花は信じないだろうな。
流れで言ってしまっていいのだろうか
という迷いもある。

それに正直、俺自身
その言葉を口にするのが怖かった。
このまま優花の手を取れたら
どんなにいいか…

愛してる、愛してるんだ…優花。


そんな俺に優花は
今からナンパしてくれた男と
寝ると言う。


勘弁してくれ…
どうしたらいいんだ。
そんなのは絶対許せない…


「初めては好きな人がいい。
それに想さんも私を好きなら…
今だって…ここまで男性に言って
断られたら…私…悲しいです。
お願い、想さん…
恋人にしてなんて言いません。
もししてくれないなら本当に今から…」


バッグを持って部屋から出ようとした
優花の腕を俺は掴んでしまっていた。


「優花ちゃん…っ…
…わかった…わかったよ…
この後、ホテルに行こう…」

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