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嘘でもいいから

第15章 嘘でもいいから

私の反応を見ながら
少し意地悪に笑う想さんは
とても楽しそう。


「想さん…意地悪…
わかってたのなら…」


その時、想さんの笑顔が一瞬消えた。


「主役を待たせる訳には
いかないでしょ?それに…
こんな時間待つ内に入らないよ」


あっ…それは…
私が一年も姿を消していたから…

想さんに久しぶりに会えて
感情が昂ぶっていた私は
情けないけど何だか泣きそうだった。


「ごめ…」


「…冗談、冗談!
じゃあ来年は優花ちゃんにこの役を
譲ろうかな?
待つのもワクワクしてかなり楽しいよ」

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