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嘘でもいいから

第15章 嘘でもいいから

翌朝俺が目覚めると
優花の姿はもう無かった。

いつも控えめに
そして恥ずかしそうに
俺の言うことばかり聞いていた優花。

決めるのはいつも俺だった。


でも一年前に優花は自ら姿を消し…

昨日も優花は自ら選んで
俺たちは結ばれた。

そして今
俺をまた置き去りにしたのも優花…


会う前から決めていたことじゃないか。


でも俺は心のどこかで…


あいつは弱いように見えて強いな。


昨日のことは夢…


俺の腕からあのブレスレットさえも
外していってしまった
優花の気持ちを考え…
俺はいつまでもその場を動けなかった。

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