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嘘でもいいから

第3章 偶然の出逢い

俺の気持ち…って?
食事…ほんとに行くの?

私の言葉を待たずに、
荷物を拾い上げた向井さんは
タクシーに向かって手を上げる。


「そんな色っぽい目で見られたら
送り狼になっちゃうよ…
俺は、優花ちゃん本気だから…
今日は別々に帰ろう。
…運転手さん、領収証出してね。」


タクシーは私と荷物だけを乗せて
走り出した。


「本気の不倫って…なに?」


不倫なんて私はしたくない…

そう思いながらも、
ドキドキと心が騒ぐのを
抑えきれない私だった。

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