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嘘でもいいから

第5章 初めてを貴方に

「あぁ、おはよう。優花ちゃん。」


「おっ…はようございます…」


目が見れない…
大した作業も無いのに
忙しそうに荷物を置くと、私は急いで
給湯室に逃げて来てしまった。


ど、どうしよう…
ちっとも自然にできないっ…


いつもの作業通りに手を動かしながらも
どうしたらいいかと考える。

でも…

あ、コーヒー豆が切れてる…


背伸びをして、棚にある
補充用の箱に手を伸ばしたとき…


後ろからスッと大きな手が伸びてきて
箱を下ろしてくれるのが見えた。

そしてその手は私を後ろから
ふわりと抱きしめてしまった。

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