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☆短☆編☆集☆[新・続]

第3章 透明な殻の隠れファン

風也は俺の名前を呼ぶとスーっと息を吸ってからゆっくりと深呼吸をして俺の方に振り向いた



「真樹のそんな顔は見たくなかったな」



え、そんな顔?
.....俺今どんな顔してんのかな



そう言って顔を隠すかのように下を向く
するとポタポタと透明な水滴が自分の目から出てる事に気が付いた



まっじかよ
なに俺泣いてんの..........



自分自身、なんでこんなに涙が出てくるのかが分からなくて説明や言い訳をする言葉自体が出てこなかった



取り合えず出てくるもん全部袖を使って拭いとった



「まったく...
真樹が泣いてどうするの?」



風也さんは少し苦笑いをしながら真樹の頭を撫でた



ほんとっすよ
俺が泣いてどうすんのさ



......つーかすげえかっこわりいし



風也さんが振り向いた時に見せた表情は何時もと全く変わらなくニコリとしていた



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