星も、パンも
第13章 パンは、自世界を飛び出す
「…笑うなよ…もう…何年も前の話しだし―――…
一人になったとたん…仕事が増えたしな――――…
俺が足を引っ張ってたって――…よく解ったしな…」
俺は…カランと音を立てて溶けたアイスコーヒーの氷を…眺めていた…
「…白川ヒロ―――…結構いい芝居するんだ…
知ってたか?」
知ってるよ―――――…
ミー助は、表現に嘘がないから…
最近は――…空気になるような演技が多かったから…
原作ん読んだとき……少し心配していた…
でも、スタッフや松本が認めているなら――――…それで良かったかなって思った―――――…
「そっ――――…秋口スタートのドラマだろ?楽しみにしとく」
ミー助――――…頑張ってたんだ…
俺は、窓の外を見た―――…
ガラスに写った自分の顔は…
ミー助とは、似ていても―――…
ミー助の様に…心は綺麗じゃい
俺は、何個も道を外れた…
外道だ―――――――…