テキストサイズ

星も、パンも

第13章 パンは、自世界を飛び出す

「…嫌いだ…“兄弟”って…言葉…


嫌いなんだ――――――…」





俺は、放せと…抵抗していた手を――――…緩めた…



嫌いだ―――…


それ以上になれない…俺が…


苦しくなる…




「…博也――――…?」




松本は…こんな俺をいつかは軽蔑するだろう―――…

双子の自分にそっくりな兄弟を愛してしまった俺の事なんか―――…軽蔑するだろう…






綺麗だとか…もっと見たいとか――――…





言った自分を許せなくなる日が来る―――…





だから…





「…俺は――――…

白川ヒロが――――――…


嫌いなんだ――…



だから…関わりたくないんだ…


その延長で―――――…


松本さんとも…関わりたくないんです」









だから―――――…




嘘ぐらい…




つかせてくれ―――――…




ストーリーメニュー

TOPTOPへ