星も、パンも
第14章 星は、居場所を見失う…
俺の手から落ちたペットボトルは――――…
コロコロと…転がる―――…
ヤ太郎と…石丸が―――…振り向き―――――――…
固まった表情を見せる――…
「…ミー助――――…」
俺の耳に…ヤ太郎の声が入り…
カタン――――――…
と…俺の中の―――――…ヤ太郎の部分を削り落とした…
「…白川…おい?…白川?」
視線をずらすと…松本も…そこにいた事に気がつく…
な…何で―――――――…
「――――…あ…―――…」
松本が…話しかけたが…
俺は……
声を…返せなかった…
俺の……声は―――――…
カコン――――――…と…
落ちて――――――――…
消えてしまった―――――…
「あ゛…――――…ぁ…」
もう…俺の――――…声は…
無くなった――――――…
ヤ太郎…
全てもっているから―――…
「!ミー助!?」
俺は…
聞きたかった声を聞いて…
聞きたくなかった声を聞いて…
居場所が無いことに―――…
涙を流した―――――…